最近、北朝鮮は弾道ミサイルや巡航ミサイルを相次いで発射するなど、武力挑発が頻発している。これは対外向けのメッセージを狙った軍事挑発ではなく、新型兵器システムの性能を点検する「検収」段階のもので、北朝鮮が兵器の高度化を加速しているとの評価が出ている。
北朝鮮は19日、潜水艦基地である新浦一帯から東海上に弾道ミサイルを発射した。先に今月7日には平壌一帯から不明の発射体を、8日には元山一帯から短距離弾道ミサイル(SRBM)を、12日には新型駆逐艦「チェヒョン」から巡航ミサイルと艦対艦ミサイルを発射しており、1週間あまりで再び挑発に出た。
北朝鮮は今年、極超音速ミサイルや弾道ミサイルの発射(1月4日)、改良型大口径放射砲の試射(1月27日)、600mm超大型放射砲の射撃(3月14日)などの武力示威を行ってきたが、4月に入ってからだけで既に4回の挑発があり、挑発の間隔は短くなっている。
「集束弾・静電爆弾」など多様な兵器実験を実施…制裁回避を図りつつ核抑止力の高度化
北朝鮮は特に今年に入って多様な兵器システムを活用して挑発を行っている。12日に発射した巡航ミサイルは、韓米が最も注視している兵器の一つだ。北朝鮮は巡航ミサイルに核弾頭の搭載が可能だと主張するが、韓米の評価はまだまとまっていない。
韓米など国際社会は、北朝鮮の巡航ミサイルに核弾頭を搭載する可能性は高くないと見ており、現時点では制裁対象にはしていない。これは北朝鮮側にとって巡航ミサイル開発の加速を促す要因になっているとの指摘がある。この文脈で、北朝鮮が様々な新兵器を開発する目的の一部には「制裁回避」があるとの観測も出ている。
北朝鮮は今月6〜8日の3日間にわたる各種兵器システムの試験で、短距離弾道ミサイル「火星-11型」(KN-23)に集束弾(分散弾)を搭載して発射する実験を行った。北朝鮮が「散布戦闘部」と呼ぶ集束弾は、一つの弾頭に数十〜数百個の小さな「子弾」を詰め、爆発の瞬間に子弾が四方に散開して広範囲で人命や施設に被害をもたらす。北朝鮮が武力挑発の際に集束弾を使用したのは、2022年以来4年ぶりだ。
北朝鮮はまた、電磁兵器システムと「炭素繊維弾」も試験したと主張している。炭素繊維弾はグラファイトを利用した「静電爆弾」で、空中で弾頭が爆発するとニッケルや炭素繊維が放出され、送電線や変圧器に付着して電力網を損傷させる方式で知られている。これも北朝鮮が公開した新兵器の一つだ。
関連試験を主導した金正式党軍需工業部第1副部長は、電磁兵器と炭素繊維弾は様々な空間で異なる軍事手段と結合・適用される戦略的性格の特殊資産だと述べた。
金正恩「威力誇示が抑止力の行使」…新型兵器システムによる挑発の継続を注視
北朝鮮の挑発が頻発している背景には、金正恩・労働党総書記が2月に開かれた第9回党大会で、武器開発のための威力示威を頻繁に行うよう指示したことがある。
金総書記は当時、「核抑止力の構成要素の信頼性と効果性を持続的に試験し、その威力を誇示することが、戦争抑止力の責任ある行使だ」と述べた。これは北朝鮮が武力挑発をもはや「常時的な軍事活動」の一つと位置づけていることを示唆する。
最高指導者の指示は無条件で実行されるため、専門家は北朝鮮がしばらくの間、各種兵器システムを用い多様な方法で挑発を頻繁に行うと見ている。この過程では、特に実戦配備を控えた新型兵器システムを中心に、性能検証と運用能力の点検を並行して行う「検収射撃」に重点が置かれるとみられる。
イム・ウムチュル慶南大学極東問題研究所教授は、北朝鮮が第9回労働党大会で宣言した「新しい国防発展5カ年計画」の履行に向け、自らのタイムテーブルに合わせて核戦力を完成形に引き上げるスピード戦を強行していると指摘した。単なる兵器開発にとどまらず、「核運用の常態化」や「AI・電子戦を中心とした現代戦遂行」へと体質を急速に変化させ、それに向けた連続的な試験が続く可能性があると述べた。