第5世代は終わった、6世代の戦争が始まった
米中欧が同時に「第6世代戦闘機」の開発レースに乗り出し、空の覇権を巡る史上最大級の技術競争が起きている。第6世代戦闘機は単に高速でステルス性が高い機体というだけではなく、AIを搭載した有人機1機が多数の無人機を統合指揮して戦う有人・無人複合戦(MUM-T)を前提とした、「飛ぶ戦場運用システム」に近い存在だ。この分野で遅れた国は今後数十年にわたり空中戦の主導権を失いかねないため、巨額の予算を投じても各国が競争をやめないのは当然である。
米国、F-47で第6世代時代を「宣言」
米国はNGAD(次世代空中優勢)プログラムの下、ボーイングを主契約者に選び、F-47と呼ばれる第6世代戦闘機を開発している。2025年3月、トランプ大統領がホワイトハウスでF-47開発計画を公式発表し、事業費は最大で500億ドル(約73兆ウォン)に達するとの見方が出た。F-47は垂直尾翼を廃したテイルレス設計やカナード、統合翼構造を採用し、F-22を上回るステルス性と機動性を目指す。プラット・アンド・ホイットニーの適応型エンジンXA103により燃費と推力を両立させる点も特徴だ。米空軍は2028年に初飛行、2030年代前半〜中盤での作戦配備を目標とし、最低でも185〜200機程度のF-47導入を計画している。これとは別に海軍はF/A-XX事業で第6世代艦載機を進めている。
中国、試作機2機を同時に飛ばして「速度戦」
中国は2024年末、成都・瀋陽の航空機メーカーが開発した第6世代戦闘機の試作機を公開飛行させ、欧米を驚かせた。公開情報によれば、成都のJ-36は大型の三発機でステルス性と長距離作戦能力を重視した形状、瀋陽のJ-50は中型の双発機で機動性を重視した設計と推定される。両機は超音速巡航能力と無人機の指揮機能を念頭に置く設計と評価され、中国の国営メディアはこれを通じて米国との第6世代機競争で遅れを取らないとのメッセージを発信した。米国の防衛・軍事専門誌ですら「中国のプロトタイプ公開の速度は予想より速い」とし、IOC(初度運用能力)の時期において中国に先行される可能性を指摘している。
欧州・日本、コンソーシアムで「空のスーパーコンピュータ」を開発
欧州は二つの大型プログラムで第6世代機を開発中だ。英国・日本・イタリアはGCAP(Global Combat Air Programme)でテンペスト系戦闘機を開発し、2035年の実戦配備を目指す。フランス・ドイツ・スペインはFCAS(Future Combat Air System)で有人機と多数の無人機を統合運用する「システム中心」のプラットフォームを構想し、2040年代後半〜2050年ごろの実戦配備を目標とする。イタリアのレオナルドCEOは第6世代戦闘機を「中規模都市が1秒で生み出すデータ量をリアルタイムで処理する、飛ぶスーパーコンピュータ」と表現するほど、超高性能センサー、演算能力、電子戦機能の集積体と見ている。
韓国が参戦した理由:KF-21を「踏み台」にする戦略
韓国もこの競争に遅れて参戦した。韓国航空宇宙産業(KAI)は2025年のパリ航空ショーで「KF-21を基盤に2030年代中盤に第6世代戦闘機のコンセプトを実現する」と公式発表した。KAIのロードマップでは、まずKF-21を2030年前後に限定的なステルス機能を持つ第5世代級(ブロック3)にアップグレードし、その後AI操縦ソフトと多用途戦闘無人機(UAV)を連動させて有人・無人複合戦体系を構築する計画だ。韓国空軍や国防研究機関は「2040年までにKF-21と無人編隊(CCA)が共に作戦する体制、2041年以降は国産エンジンと完全なステルス・AIを備えた第6世代機へ『変身』する案を検討している」と明らかにしている。
ハンファ・エアロスペースは米国製F414を代替する次世代戦闘機用の独自エンジン開発に着手しており、このエンジンがKF-21のブロック3以降から第6世代機までを支える「心臓」になると説明する。一部報道ではサウジアラビアとの第6世代機共同開発協議も伝えられ、韓国が単なる輸入国ではなく共同開発パートナーとして台頭しようとする動きが見える。米欧と異なり完全新規機を作るのではなくKF-21を段階的に進化させる手法を取るため、後発国であっても技術面・コスト面で十分に競争力を持ち得るとの評価がある。
第6世代戦闘機が変える戦争のルール
第6世代戦闘機の核心は「機体」ではなく「システム」にある。有人機1機が多数の無人戦闘機を指揮する有人・無人複合体系(MUM-T)、極限のステルスと適応型サイクルエンジン、指向性エネルギー兵器(レーザー)、高性能な電子戦・サイバー戦能力がひとつのプラットフォームに統合される必要がある。こうした第6世代機の開発費は単一国家にとって数百億〜数千億ドル規模に達するため、米国でさえ導入は200機程度に限られると見込まれている。それでも米中欧韓が競争をやめない理由は明白だ。この争いで遅れる瞬間、今後数十年間にわたり「空上のルール」を他国が決めてしまうからである。