愛する人を救うために命を捧げた消防士の悲劇

キム・ジュウォン | 2026.04.19

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全羅南道完道の冷凍倉庫火災現場で救助作業に当たり殉職した消防士の痛ましい事案が伝えられ、オンライン各所で追悼が続いている。

来る10月に結婚を控えていた故ノ・テヨン(30)消防教の婚約者は16日、自身のソーシャルメディアに「愛しているという言葉では足りない。馬鹿みたいに優しい、私たちの夫」と綴る切ない手紙を投稿した。

彼女は「どれほど激しく、どれほど恐かっただろうか。まだ私は4月12日の朝にとどまっている」と打ち明け、「行方不明の連絡を受けて胸が締め付けられ、世界が崩れた」と当時の心境を伝えた。続けて「兄はいつも家庭があっても真っ先に入って遅く出てくると言っていた」と故人の使命感を振り返った。

また「3年間の時間の中で、してくれた良いことばかりが残り、心はさらに痛む。憎らしいところがあれば責めて生きられたのに、責めることもできず後悔だけが残る」と述べ、「結末を知っていても同じように彼を選ぶ。私の人生で最も幸せな瞬間をくれてありがとう」と綴り、最後に「これからも頻繁に会いに行く。私たちの夫、愛している、そしてまた愛している」と別れの言葉を残した。

その投稿には「長く記憶する」「故人の冥福を祈る」「結末を知っていても再び選ぶという言葉に胸が締め付けられる」など1300件を超える追悼コメントが寄せられた。

これより前の4月12日午前8時25分ごろ、全羅南道完道郡軍外面のある冷凍倉庫で火災が発生し、消防隊が出動した。この過程でノ消防教とパク・スンウォン消防警は内部に残っていた人命を救助するため再び建物に入ったが孤立し、その後死亡した状態で発見された。

共に殉職したパク消防警は1男2女の父親だった。4月14日、完道の農漁民文化体育センターで行われた告別式で、彼の高校生の息子は「父は僕のヒーローで、本当に立派な男だ」と述べ、「母と妹二人のことは私がしっかり守る。父のように何事も黙々とやり遂げる家長になるから、見守ってほしい」と語り、参列者の目を潤ませた。

政府は二人の消防士の献身をたたえ、玉調勤政勲章を追叙した。