ついに崩壊寸前!サムスンバイオの労使対立

アン・サンジュン | 2026.05.07

サムスンバイオロジクスの労使
 サムスンバイオロジクスの労使はこの日午後に予定されていた代表者間の1対1の面談を実施できなかった。(聯合)

サムスンバイオロジクスの労使間の対立は長期化の兆しを見せている。対話での解決を模索していた双方の接触さえ途絶え、緊張が再び高まっている。

6日、関連業界によると同社の労使はこの日午後に予定されていた代表同士の1対1面談を実施できなかった。労組は会社が一方的にキャンセルを通知したと主張する一方、会社側は通話内容の公開で信頼が損なわれ、対面での協議は困難だと説明している。

労組は前日、人事チーム役員との通話の一部が匿名コミュニティに投稿されたことを受け、会社が遺憾を示して面談中止の理由にしたと訴えている。

これに対し労組は、組合員と状況を共有するための限定的な公開だったと説明している。一方、会社側は当該録音と発言が外部に流出した点を問題視し、現状では個別面談よりも政府が参加する労使政協議の方が適切だと判断した。

ただし、両者とも対話自体を拒否したわけではない。8日に予定されている政府参加の労使政会議は計画通り開催される見通しだ。対立が高まる局面で公的な仲裁を通じて打開を図る狙いとみられる。

今回の争点は賃金と成果報酬の仕組みだ。労組は1人当たり約3000万ウォン(約300万円)の激励金、平均14%の賃上げ、営業利益の20%を成果給として配分する案などを要求している。加えて人事基準の透明化も主要な争点として浮上している。これは最近のバイオ業界全体で成果報酬を巡る対立が広がる流れと重なる。

実際に労組は先月末の部分ストライキに続き今月初めに全面ストライキを実施し、圧力を強めた。参加者は当初の数十人から2000人超に急増し、生産職の参加増で一部の医薬品生産ラインが停止するなど現場への影響も出ている。

会社側はストライキによる損失を約1500億ウォン(約150億円)と試算している。バイオ医薬品の委託生産(CMO)事業は生産スケジュールの遅延が契約履行の問題に直結し得るため、財務的損失にとどまらず対外的な信頼にも影響を及ぼす可能性があるとの見方だ。

現在、労組は全面ストライキを終了して現場に復帰したが、延長・休日出勤を拒否する形の「遵法闘争」を続けている。表面的には通常勤務だが生産効率は低下し得る。特に24時間稼働が必要なバイオプロセスの特性上、人員運用に支障が生じる恐れが指摘されている。

会社側もこの点を懸念している。緊急事態が発生した場合、対応の遅れが追加損失につながる可能性があると判断し、内部で緊急対応体制を点検してリスク最小化に取り組んでいる。

労使間の法的争いも並行して進んでいる。会社はストライキ期間中の一部組合員の行為を業務妨害とみなし刑事告訴に踏み切り、懲戒の是非も検討中だ。一方、労組は当該行為が争議過程での正当な組合活動だったと反論している。

ストライキを巡る仮処分申請でも裁判所が一部工程での参加を認める決定を下すなど、力比べは法廷にも広がっている。

業界では今回の事態が単なる賃金交渉を超え、高い業績を上げる国内バイオ企業の成果配分構造を巡る試金石になり得ると見ている。労使政協議の結果次第では、今後の類似の対立の基準点が形成される可能性がある。

アン・サンジュン記者 ansang@viva100.com