海外の超大型プロジェクト受注のための「敵との共存」 分野別の役割分担が進めば利権争いは避けられないとの指摘も
" />ハンファオーシャンとHD現代は、国内外の特殊船受注市場で対照的な戦略を展開しており、その背景が注目されている。国内の軍艦受注では激しい争いを繰り広げる一方、海外プロジェクトでは共同参加で手を組むケースが目立つ。
30日、造船業界によると、両社は事業の性格や発注条件に応じて受注戦略を使い分けている。国内では元請け中心の競争構図が鮮明だ。代表例が韓国型次期駆逐艦(KDDX)の開発・建造事業である。HD現代重工業は7兆ウォン(約7,399億7,000万円)規模のこの事業で基本設計を担当したが、続く詳細設計や建造への参加を巡ってハンファオーシャンと泥仕合の様相を呈している。
KDDXは後続の建造量に直結する可能性が高く、中長期的な受注基盤を左右するプロジェクトだ。受注の可否によって、今後の特殊船事業での地位や追加事業参加の範囲が変わってくる。
だが、海外市場では異例の協調が見られる。カナダの潜水艦導入事業(CPSP)はその代表例だ。CPSPは最大60兆ウォン(約6兆3,426億円)規模の超大型プロジェクトで、両社は連合を組んでいる。この事業は設計・建造だけでなく、維持管理や運用支援まで含む。
両社が海外で協力する背景には、規模の大きさや要求条件の複雑さがある。業界関係者は「潜水艦などの特殊船事業は設計・建造の枠を超え、武器システムの統合、維持管理、長期の運用支援まで求められることが多い。単独企業だけで全ての要件を満たすのは難しく、政府と連携して共同の利益を追う戦略的協力と見るのが妥当だ」と指摘する。
加えて、海外発注では現地企業の参加が事実上必須となる場合が多い。発注国が産業育成などを条件に付すことが多いためであり、この構造も協力方式が選ばれる一因だ。実際、ハンファオーシャンはOSIマリタイムシステムズなどカナダ現地の5社とパートナーシップを結んでいる。
ただし、今回の受注戦で両社が共同参加しても、受注後の設計や続く建造、性能改良、維持・保守(MRO)に至る各段階で再び競争構図が燃え上がる可能性があるとの見方もある。大枠での協力の後、分野別の役割分担が進む過程で利権を巡る争いが生じやすいということだ。
業界内外では、超大型プロジェクトの受注過程で「協力」と「競争」を並行させるツートラック戦略が世界的に主流になっている点にも注目が集まる。実際、欧州や米国の主要造船所でも同様のグローバルな受注手法が採られている。
南ソウル大学流通マーケティング学科のイ・ジョンウ教授は「特殊船などの国防関連船舶は政府間協力や国際情勢の影響を受けやすい事業だ。現地業者と協力して参加する方式が有効な戦略になる」と説明し、「海外プロジェクトで協力構造を活用することは、グローバル受注拡大と競争力強化の観点からもプラスだ」と評価した。
イム・ジェイン記者 yji@viva100.com