
政府は2027年の「持続可能な航空燃料(SAF)」混合義務化に先立ち、制度設計と法令整備に本格着手した。専任機関の設置も検討し、目標提示にとどまらず産業現場で運用可能な法的枠組みを構築する方針だ。
1日、政府と航空業界によると、国土交通部は先月、「国際航空の炭素排出量管理制度改善策研究」の業務を発注した。
この研究は2025年9月に公表された「SAFロードマップ」のフォローアップだ。ロードマップは2027年から韓国発の国際線でSAFを1%混合することを義務付け、義務化比率を2030年に3〜5%、2035年に7〜10%へ段階的に引き上げる計画を示している。
国土交通部は今回の研究で、SAF混合義務制度の実務的な運用方法を確定させる方針だ。具体的には、△国籍航空会社と外航会社を含む適用対象の設定 △国内線・国際線別の給油義務の課し方 △義務不履行時の課徴金・罰則などの制裁体系 △履行実績の管理・検証体制などを盛り込む見通しである。
政府はSAF義務化の導入と同時に、既存の「国際航空炭素オフセット・削減制度(CORSIA)」との並行運用に備えた政策調整も進める。2024年2月に制定された「国際航空の炭素排出量管理に関する法律」を基盤に、国際基準の変化に応じた制度改正案を取りまとめる構えだ。
とくに今回の研究には、CORSIA義務不履行に伴う制裁規定の補完策も含まれる。これは国際社会が求める炭素削減水準を実効的に達成するため、法的な強制力を確保する意図によるものと分析されている。
政府はSAF義務化などの炭素規制への対応として、行政の効率化も図る。排出量とSAF履行実績を一元管理する統合管理システムの構築根拠を整備し、これを専門に運営する人材・組織を備えた専任機関設立の必要性も検討する。
航空業界は政府が提示する関連制度の波及効果に注目している。SAFは既存の航空燃料より価格が高いため、義務化は航空会社のコスト負担を直接的に押し上げる可能性があるからだ。現在、大韓航空など国内の一部航空会社は一部路線でSAF混合を試験運用している。
政府は今回の研究で、SAF拡大に伴う燃料供給の状況や航空会社のコスト負担、航空運賃への影響を総合的に分析する予定である。また、航空会社の制度履行を支援するために、排出権取引の支援や認証制度開発支援策、関連基金を活用した財政支援の仕組みなど資金確保策も検討する見込みだ。
国土交通部関係者は「今回の研究はSAF義務化などの法的根拠を整備するためのプロセスだ」と説明し、今後は炭素排出業務の効率化を目的とした専任機関設立の必要性なども検討する計画だと述べた。
さらに、グローバルな炭素規制強化の流れの中で、韓国の航空産業の競争力を維持できる合理的な制度案を導き出すことを目指すと付け加えた。