【衝撃】ファンビジネスの新時代、ビスステージが描く未来とは?

キム・ダニエル | 2026.04.03

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日常が厳しくなるほど、誰もが熱狂する対象を探す。誰かを好きになり、応援し、その世界にいとわず時間を注ぐ心、いわゆる「ファン心」である。その心と現実に「インフラ」を置く人物がいる。IP親和型ファンダムプラットフォーム「ビステージ」を運営するビマイフレンズ代表のソウソクだ。

キム・ダリン、ペ・セミン 記者 quill@fortunekorea.co.kr 写真 カン・テフン

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K-コンテンツがグローバル市場を席巻した理由は多面的だ。キレのある群舞で象徴される圧倒的なパフォーマンス、華やかなサウンド、緻密な世界観を描いたミュージックビデオが世界中の感性に響いた。しかし、既存の欧米文化圏では見られない、Kコンテンツ特有の強力で異質な原動力がもう一つある。それが韓国型の「ファンダム(Fandom)」だ。

どの大衆文化産業にもスターとファンは存在する。それでも韓国のファンダムは際立っている。1980年代のチョ・ヨンピルの「オッパ部隊」に端を発する組織的なファンダムは、1990年代のH.O.T.を経て全国区の勢力へと発展し、2000年代以降は経済力を持つ「おじさんファン」やシルバー世代まで流入して、産業構造を変える「メーカー」であり「伴走者」へと変貌した。今やファンダムは単なる消費者を超え、コンテンツのバリューチェーンにおける重要なインフラであり、ビジネスの成否を左右する指標となっている。

そのファンダムのエネルギーを技術と結びつけ、新たな産業標準を設計している人物がいる。ファンダムビジネスソリューション「ビステージ(b.stage)」を運営するビマイフレンズ代表のソウソクだ。ソウは韓国エンターテインメント産業の地形を変えたHYBE出身で、同社のプラットフォーム子会社beNX(現ウィバースカンパニー)の初代代表として「ウィバース」を構築し、220か国余りからファンが集まるグローバルなファンダム経済の幕開けを作った立役者でもある。

ウィバースの成功後、2022年1月にビマイフレンズに加わったソウは、現在ビステージのグローバル展開と全社戦略を指揮している。成果は顕著だ。ビステージは昨年12月時点で月間アクティブ有料購読者(MAPU)が100万人を突破し、累積会員は600万人を超えている。

巨大エンターテインメント企業の資本やIPに支えられた競合プラットフォームとは異なり、ビステージは独自の技術力とビジネスロジックだけでここまで築いた点が際立つ。フォーチュンコリアはソウに、その秘訣を尋ねた。

HYBEでウィバースをヒットさせた後、会社を去った。
野心があったからだ。

ウィバースでもできたのではないか。
HYBEはK-POP中心のエンタメ企業で、K-POPがファンダムビジネスの強力な事例であり完成形であるのは確かだ。しかし、ファンは音楽だけに留まらない。私たちはファンダムを「強固な支持基盤が必要なすべての領域」と定義している。実際にビステージには、eスポーツの伝説フェイカーから俳優、バラエティ番組のIP、さらにはブランドやコマースまで入っている。最近ではNetflixの人気アニメ『K-POPデーモンハンターズ』も参加した。分野は異なっても、「熱狂するファンとつながり、その価値をビジネスに結びつける」という本質は変わらない。

市場に定着した今でも、出発当初は楽観できなかったはずだ。
その通りだ。ビマイフレンズを始めた際、最も多く受けた質問が「ウィバースがあるのに、なぜわざわざ?」だった。ウィバースはBTSという強力なIPがあったために早期に定着し、そのIPを軸にシステムを推し進められた。ファンは最終的にIPに従うからだ。一方、我々は特定のIPを所有せずに出発した。はるかに難しいスタートだった。しかしIPとプラットフォームの関係性を考えると、勝機は存在した。

IPとプラットフォームの関係とは何か。
両者は協力関係であると同時に緊張関係でもある。最初はIPがプラットフォームを育てるが、時間が経つとプラットフォームは「1対1」ではなく「1対N」の構造になる。そうなると主導権はプラットフォーム側に移り、各IPの重要性も変わる。ビステージはその構造に賭けた。重要なのは「利用者が多いプラットフォームに入れ」ということではなく、「あなたのIPを最も理解する空間をつくる」という提案だった。

フォーチュンコリア4月号の表紙インタビュー対象であるフェイカーのような大型IPが参加した理由はそこにあるのだろう。
スーパースターでもデビュー直後のアーティストでも、考えは同じだ。最も重要なのは自分のファンだ。外からは規模に注目されがちだが、数が多いか少ないかが問題ではない。いまいるファンをどれだけしっかりとつなぎ、将来さらに育てられるかが重要だ。だから我々は「あなたのIPを誰よりもよく理解し、現在の状況に合ったファン空間をつくる」と提案する。その方が「人が多く集まるプラットフォームだから来い」と誘うよりずっと説得力がある。

結局、ビステージの強みは「IP親和性」だ。
顧客に会うとき、すべてのIPに同じ提案書を出すことはしない。最初のページから違う。ファンの性質、コンテンツの種類、コミュニケーションの方法はそれぞれ異なる。あるIPはコミュニティが先で、あるIPはコマースが先だ。さらに、あるIPはグローバルファンの比重が高く、あるIPは特定地域の結束力が何より重要になる。プラットフォームを量産するのではなく、各IPに適したファンビジネスの構造を共に作るのだ。

私たちはファンダムを「強固な支持基盤が必要なすべての領域」と定義する。 熱狂するファンと交流し、その価値をビジネスにつなげる本質はどこでも同じだからだ。

代表が描く完成形のファンダムプラットフォームも「IP親和性」から始まるのか。
本質はそうだが、技術面で見ると話は別だ。ウィバースを検討していたのはほぼ10年前で、その時と今とではコンテンツの消費方法自体が大きく変わった。当時はロングフォームを長時間かけて深く消費する流れが強かったが、今はショーツやAIのようにより短く刺激的な方式が日常になっている。ファンダムプラットフォームもその変化に合わせて進化しなければならない。重要なのは「IP親和的か」で止まらず、現代のファンが最も自然に没入できる体験をどうつくるかだ。

機敏な変化が求められるだろう。
とはいえ留意すべき点がある。我々が扱うのは多くがアーティストのようなヒューマンIPだ。単に刺激的な手法で関心を引くだけでは長続きしない。最終的にファンは人に惹かれ、人間的な魅力と誠実さから関係が生まれる。技術を使っても、より速く強く刺激する方向ではなく、人と人がより濃密につながる方法を考えるべきだ。技術は手段であり目的ではない。

では、ビステージが考える次の段階のファン体験とは何か。
オンラインとオフラインが自然に連続する体験が重要だと考えている。コロナ禍にはすべてがオンラインに移行すると言われたが、その時期を経てオフライン体験の価値がむしろ高まった。ファンは現場で感じる感情や直接参加する体験を依然として重視する。

もう少し具体的に説明すると。
例えばオンラインでファンが活動したり特定の商品を予約購入した履歴があれば、そのデータがオフラインイベントや会場、ポップアップストアで自然に連携する。ファンは「オンラインで築いた関係が現実でも続いている」と感じる。華美なハイテクではないが、こうした点でファン体験は大きく変わる。最近我々がオンラインとオフラインをつなぐ技術を発表した際、クライアントから好意的な反応があった。

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ソウが強調する「濃度の高いつながり」と「オンラインとオフラインの統合」は、単に利用者の便宜を改善するだけに留まらない。断片化していたファンの体験を一つのデータで結び、ビジネスの「文脈」を生成する作業である。ファンがどこで曲を聴き、どのグッズを買い、どの会場に足を運んだかというすべてのデータがビステージというキャンバスに描かれるとき、初めてファンダムビジネスの実体が見えてくる。

いまソウの視線はプラットフォームというソフトウェアを越え、これを支えるより大きなインフラに向かっている。ビマイフレンズが昨年末にフローを運営するドリームアースカンパニーを買収し業界を驚かせたのもそのためだ。コミュニケーション窓口を提供するに止まらず、音源流通と精算、オフラインインフラまでを含む「フルバリューチェーン」を構築する狙いである。

ただし、規模が大きくなるほどリスクも増える。巨大プラットフォームとの全面対決、収益構造の安定性、変化する市場の情緒など、変数は多い。ソウに、次の局面での機会とリスクを尋ねた。


ドリームアースカンパニーの買収が話題になった。音源流通会社を抱えた背景は何か。
ファンダムビジネスの始まりから終わりまでをつなぎたかったからだ。これまでは既に作られたファンを管理することに集中していた。しかしファンは突然生まれるものではない。アーティストが音楽を出し、コンテンツを作り、活動を続ける過程で生まれる。ファンを最初に引き込むのは結局、コンテンツと流通の領域である。

ドリームアースカンパニーは最適なパートナーだったのか。
コンテンツ流通において優れた企業の一つだからだ。流通インフラという「コンテンツの道」と我々のファンダムソリューションを結びつければ、強力な循環構造が生まれる。この構図を完成させるため、昨年初めから買収検討を進めてきた。

ビステージの未来は明るく見えるが、変数もある。特定アーティストの人気低下やK-POP市場全体の成長鈍化があればどうなるか。
IPの成功は我々がコントロールできる領域ではない。しかし市場の流れは変わった。かつてはデビュー後1〜2年でファンが集まればコミュニティが形成されたが、今はデビュー前からファンを集めなければ生存が難しくなった。我々はIPが生まれる段階からファンとの関係構築を支援している。市場が厳しくなるほど、「ファンをより早く、より強固に作る構造」へのニーズはむしろ大きくなるだろう。

産業全体が沈滞すれば危機にならないか。
どの産業にも浮き沈みはある。K-POPも例外ではないだろう。しかしそれとは別に、ファン体験自体は拡張し続けている。そしてその体験が実際のビジネスになるため、海外でもこの構造は注目されている。例えばアルバムの多様なバージョン展開や、ファン体験を軸にした収益設計は、グローバルアーティストの間でも参考にされ始めている。K-POPの人気が短期的に揺らぐことはあっても、その中で構築されたファンビジネスのロジックはむしろ広がる可能性が高いと見ている。

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結局、Kコンテンツの成否とファンダムビジネスの未来を同一視してはいないということだ。

その通りだ。ファンをどう集め、どう参加させ、どう反復体験につなげるかという構造は既に一つのビジネスモデルになっている。この構造がグローバルに知られるほど、新たな機会が生まれるはずだ。我々のようにIPそのものよりもビジネスモデルに近い企業にとっては特にそうだ。

確かにKファンダムは特異だ。海外でも同様に見られているか。
以前はK-POPを一ジャンルとして見ていたが、今はファンダムビジネス自体を産業モデルとして捉える傾向が強い。昨年シンガポールで開かれた「All That Matters」でもK-POPとファンダムビジネスが主要トピックになり、最近の英国の音楽産業カンファレンスでも38年ぶりにK-POPが公式テーマに選ばれた。光栄にもそのセッションのパネルを務めたが、現地関係者から最も多く出た質問は「K-POPはどうしてこれほどの収益を生むのか」だった。

具体的にどこが驚きだったか。
音楽産業の大枠は世界で似通っている。アルバムを出し、ストリーミングを行い、公演をする。だが韓国はその上にファンサイン会、各種アルバムバージョン、応援ライト、公式メンバーシップといった構造を緻密に重ねている。韓国では自然でも、海外では「なぜ可能なのか」と驚かれることが多い。つまり韓国のファンダムビジネスは高度に洗練されているということだ。

海外でも導入したがるだろう。
ただしそのまま移植するのは難しい。例えばシーズングリーティングのような商品文化は韓国では馴染みがあるが、海外では受け入れられにくい場合もある。だからコピーより調整が重要だ。各市場の文化やファンの反応に合わせて、まずは実現可能な最小限の体験から導入する。最近は海外向けの説明でも「100の機能を全部できる」とは言わない。まず無料のファンクラブを開き、公式ファン名を作り、一つか二つの体験から提案する。そうした仕掛けがファンに強い帰属意識を与えるのだ。

意外にファンの反応が早い市場もある。
ある市場ではアーティスト以上にファンがK-POP式のファンダム構造をよく理解していることがある。「なぜ公式ファン名がないのか」とファンが先に問う場合すらある。だからグローバルでは、ファンダムビジネスをすぐに収益化するより先にインフラを整えることが重要だ。その基盤があって初めてビジネスが自然に回る。

ビマイフレンズはさまざまな業界から引き合いがある。ファンダムメカニズムを組み合わせたとき、最も爆発力がある分野はどこか。
eスポーツは既に顧客として抱えているが、従来型スポーツでも産業レベルでファンダムビジネスが本格的に構築されているとは言えない。スポーツはファンの感情が強く働く領域で、応援や忠誠心、帰属意識が顕著だ。広く見れば、ファンダム構造が適用可能な分野は意外と多い。極端に言えば宗教や政治のような強い支持と感情に基づく領域にも構造的類似点がある。ただし我々が直接その領域を事業化するのは簡単ではないが、もしそうした方式のプラットフォームを望むパートナーがいれば、ノウハウとインフラを提供して支援することは可能だと考えている。

野球では似た試みがファンの反発で中止された例がある。
それは非常に自然なプロセスだと思う。新しい試みが出たとき、ファンが拒否感を示すことは多い。eスポーツでも初期には似た反応があった。特にスポーツは試合結果や成績が重要なので、チームの成績が振るわない時はどんな施策も批判の矢面に立つ可能性が高い。

その場合、どう対処すべきだと考えるか。
まずはファンの情緒を理解することが必要だ。選手やチームの状況をファンもよく知っている。だからこの施策がなぜ必要か、どんな価値を生むのかを十分に説明し、共感を形成するプロセスが求められる。もちろん一部は批判を続けるだろう。しかし同時に、こうした空間を通じて楽しみを得るファンも確実にいる。最初の反発だけで失敗と断ずるのではなく、産業が定着する過程の一部として評価すべきだ。

海外でも同様の方法で展開しているか。
はい。まもなくローンチする海外サービスでは、我々が現地事業を全面的に運営する形ではない。現地のエンタメ企業が運営と営業を担当し、我々はプラットフォームソリューションとコンサルティングを提供する。したがってこの事業は短期的に結論が出るゲームではないと考えている。世界を見渡すと、まだファンダムビジネスの種すら植えられていない市場が多い。むしろその点に将来性を感じている。

グローバル市場と多様な産業を相手にすることで心理的圧力も大きいだろう。
予想どおり、すべてが計画通りに進むわけではない。ファンダムビジネスは感情が大きく作用する領域で、我々はIPを直接作る会社ではなくパートナーと協働する構造のため、制御できる範囲に限界がある。だからこそ重要なのは、自分たちがどこに向かっているかを常に確認することだ。メンバーにも繰り返し伝えている。我々は単なる代行組織ではなく、より大きな目標を目指す組織だと。

より大きな目標を掲げるビマイフレンズ。10年後はどのような姿か。
少なくとも10〜20カ国にはビマイフレンズの旗が立っているだろう。ある市場では音楽から始まり、別の市場ではスポーツやメディアが出発点になるかもしれない。ファンダムは人類がいる限り消えないビジネスだ。我々はその熱量を最も効率的につなぐグローバルな通路であり、業界の標準として残るつもりだ。