" />[デジタルトゥデイ AIリポーター] 中国最大の電気自動車(EV)メーカーBYDがフォーミュラ1(F1)参戦を検討し、グローバルなモータースポーツ舞台への本格参入の可能性を高めている。
10日(現地時間)、電気自動車専門メディア「Electrek(エレクトレック)」によると、BYDはエリートレベルのモータースポーツであるF1参戦を模索しており、既存チームの買収も選択肢として検討している。買収候補としてはルノーが保有するアルピーヌ(Alpine)が挙がっている。
BYDのF1参戦検討は、単なるEVメーカーの枠を超え、グローバルブランドとしての地位を強化する戦略的な一手と見なせる。BYDは2025年のEV販売台数でテスラを上回り世界首位に立ったが、西側市場におけるブランドの知名度は依然として課題として残る。
F1参戦はこうした限界を打破するための有効な手段になり得る。一般にF1チームを新設するにはシーズンごとに約5億ドル(約788億1,985万円)(約7000億ウォン(約749億7,700万円))が必要とされる。ゼネラル・モーターズ(GM)もキャデラックブランドで2026年に11番目のチーム参入を目指し、約4億5000万ドル(約709億3,786万5,000円)(約6600億ウォン(約706億9,260万円))を投じた例がある。
新規チーム創設ではなく既存チームの買収を選ぶ場合、アルピーヌが有力候補とされる。アルピーヌはルノー運営のチームでF1と耐久レース(WEC)に参戦しており、2026年からはメルセデス製エンジンを採用する予定だ。ただしルカ・デ・メオ(Luca de Meo)ルノーCEOは最近、約12億ドル(約1,891億6,764万円)(約1兆8000億ウォン(約1,927億9,800万円))規模の買収提案を拒否し、「アルピーヌは売却対象ではない」と明言している。
BYDはF1に加えWEC参戦の可能性も検討している。中国の自動車メーカーによるモータースポーツ参入は拡大傾向にあり、チェリーグループやジーリー(Geely)のリンク&コー(Lynk & Co)も耐久レース参加の準備を進めている。とりわけ2026年のF1技術規則変更はBYDの強みと親和性が高い。F1はハイブリッドパワーユニット規則を強化し、電気モーターの出力を350キロワット(kW)まで引き上げ、持続可能な燃料を導入する計画だ。
BYDはバッテリー、電気モーター、パワーエレクトロニクスを自社で生産する垂直統合体制を敷いており、F1での技術開発が事業の中核と直接結びつく可能性が高い。
モハメド・ビン・スライエム(Mohammed Ben Sulayem)国際自動車連盟(FIA)会長も中国メーカーのF1参加に前向きな姿勢を示し、12番目のチームの登場がアジア市場の拡大に寄与すると期待を表明している。
業界ではBYDのF1参戦がブランドイメージの改善にも資すると見ている。現代自動車はWRCなどモータースポーツ活動を通じて低価格イメージを払拭し、性能と技術力が評価されるブランドへと脱皮した。BYDも強力な販売実績と技術力を誇るが、西側市場でのブランド知名度は製品競争力に比べてまだ低いとの指摘がある。
F1の新しいハイブリッド規則がBYDの電動パワートレイン技術と整合する点を踏まえると、F1参戦はグローバルブランドイメージの再構築と、モータースポーツにおける電動化の流れを加速させるきっかけになる可能性がある。