エンジンバルブ不足で自動車生産危機!

キム・ダニエル | 2026.04.03

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■安全工業火災で出荷「危機」
半分の納品を担う安全工業が再稼働できず
エンジンバルブの在庫が相次いで枯渇
3月はコナ・ソナタなどで生産中断
6月になってようやく部分的な生産正常化を見込む
製造の優先順位見直しや逆輸入なども検討

引用:現代自動車
引用:現代自動車
エンジンバルブ一つで自動車生産が止まる危機に直面している。国内で最大かつ唯一のエンジンバルブ生産メーカーである安全工業の火災の影響だ。現代自動車グループでは起亜(000270)に続き現代車(005380)でも主要車種の生産遅延が本格化している。小型SUV「コナ」からジェネシスのフラッグシップセダン「G90」まで、広範囲の車種に悪影響が及んでいると把握されている。安全工業はこれまで現代・起亜の全ハイブリッド車種と主要内燃機関向けにエンジンバルブを供給してきた。

業界によれば、現代車は4月に入り、これまで備蓄していたエンジンバルブやエンジンの在庫がほとんど尽き、生産遅延に見舞われているという。エンジンバルブやエンジン部品の在庫量は車種ごとに異なるが、蔚山工場で生産されるコナとジェネシスG80、アサン工場のソナタは既に先月、生産調整に入った。

今月に入って生産遅延の対象車種は全方位に拡大している。現代車は社内で、まずジェネシスGV80を皮切りにアバンテ、ジェネシスGV70、ペリセイド、ジェネシスG90の生産が順次中断されると見込んでいる。まだエンジン在庫が残り生産に影響の出ていない車種はベニューとスタリア程度に限られる。

エンジンバルブは燃料と空気の流入、排気ガスの排出を制御するエンジンの中核部品で、完成車の生産に直結する。とりわけ安全工業は国内で初めてハイブリッド車向けの中空バルブを国産化し、内燃機関だけでなく現代・起亜のハイブリッド車全車種に製品を供給してきた。現代グループはエンジンバルブの供給を安定させるため供給先の多角化を進めてきたが、安全工業からの納品が全体の約半分を占めていたとされる。

引用:現代自動車
引用:現代自動車
生産への影響は現代車より起亜の方が深刻だ。起亜の小型車モーニングとレイを受託生産する東熙オートは先月27日に最初に生産中断に入った。起亜では光明・華城・光州工場で生産されるK5、セルトス、ニロ、ソレントなどでもエンジン供給に問題が発生している。

安全工業は先月20日、大田の第1工場で発生した火災事故により74名の死傷者が出ており、現在は工場の稼働を全面的に停止している。大田には第2工場もあるが、第1工場から部品を受けて生産する量が多かったため、現在は一部設備のみ稼働している状況だ。

安全工業の月間エンジンバルブ生産量は750万個に達し、第1工場が600万個、第2工場が150万個を担当していた。とくに現代車・起亜向けの主要製品は第1工場で生産されていたと伝えられる。安全工業は第2工場の設備を整備して生産再開を図る方針だが、火災原因の究明と責任者処罰をめぐる警察や政府の捜査が続いており、通常稼働への復帰は容易ではない。

引用:現代自動車
引用:現代自動車
現代車と起亜は生産の優先順位を調整し、部品不足に対応している。エンジンを搭載しない電気自動車(EV)や供給影響を受けない車種を優先生産し、その後、部品供給状況に応じて内燃機関車の生産を順次正常化する方針だ。実際、起亜の光州工場では影響を受けたセルトスとニロの生産量を減らし、EV5の生産を拡大している。

他の協力会社にも増産を要請しているが、国内でエンジンバルブを生産する企業は安全工業以外にもう1社しかなく、意味のある増産は難しいとされる。このため現代自動車グループは海外工場から部品を逆輸入する案も進めている。

業界関係者は「安全工業は6月になれば部分的に生産が正常化するだろう」と見通しを示す一方で、「事態が長期化すれば、生産の優先順位を調整して工場を稼働させる手段にも限界が生じるだろう」と懸念している。