■ 東国大120周年音楽会初披露
「徐廷柱に関する本を読みながら作曲
病魔を克服した歌手ユヨルが歌う
メロディを作るというよりは
詩を読みながら感じた感情を楽譜に」
「徐廷柱に関する本を読みながら作曲
病魔を克服した歌手ユヨルが歌う
メロディを作るというよりは
詩を読みながら感じた感情を楽譜に」
「わが国の歌曲が見向きもされない現実は残念だ。今回の公演でその魅力が豊かに伝わり、歌曲への愛情が再び芽生えてほしい」 カン・ソクウ(上写真)俳優は21日、文化日報の取材でそう語った。東国大の建学120周年を記念し、30日に国立劇場ヘオルム劇場で開かれる「木覓(モクミョク)歌曲の夜」(下ポスター)を前に期待を滲ませた。木覓山は東国大のキャンパスを取り囲む南山の昔の名で、今回の公演では東国大出身の詩人、ハン・ヨンウン、徐廷柱、文正姫らの詩を歌曲として再評価する場となる。
クラシックに造詣の深いカンは、公演の司会と解説を務め、作曲にも参加した。CBS音楽FM『美しいあなたに』のDJを経て、現在は芸術の殿堂『11時コンサート』の解説者として活動し、クラシックと歩んできた。歌曲を特に好み、「4月の森の中」「私の心はワルツ」「時間の庭で」など12曲を手掛ける作曲家でもある。
母校公演は自身が企画・提案したものだと明かす。「音楽大学がないため、学生が音楽に触れる機会が少なかった。しかし同窓の詩人たちの作品には歌曲の歌詞になり得る詩が多い。意味ある舞台が作れると考え、昨年ユン・ジェウン総長に提案したところ、大学側が建学120周年事業として推進することになった。東国大の歴史でこうした対外音楽会はおそらく初めてだ」。
ミダン(徐廷柱)の弟子であるユン総長は、カンと密に連携して大きく支援した。公演では、東国大出身の文人の詩を基にした「愛」(ハン・ヨンウン)、「待つ心」(キム・ミンブ)、「この辺で」(シン・ギョンリム)、「祝福の歌」(文正姫)など、韓国の愛唱歌曲を披露する。ミダン作「私があなたを愛する気持ち」などもチェ・ジン、イ・ウンら作曲家による歌曲で紹介される。広く知られる名作「菊のそばで」はカン自身が作曲した曲で、ソプラノのカン・ヘジョン、キム・スンヨン、バリトンのソン・ギチャン、イ・ウンファンらが共演する。
カンは「菊のそばで」の作曲に際して相当に悩んだと語る。詩人の故郷、全羅北道高敞の地を扱ったユン総長の著作を繰り返し読み込んだという。「メロディを無理に作るというより、詩を読むうちに自然に滲み出る韻律を楽譜に移した。国民的な詩なので重圧は大きかったが、1940〜1960年代の情緒を込めるよう努めた」。 この曲は長年の肺線維症闘病を経て健康を回復した歌手ユヨルが歌うことで、いっそうの意味を持つことになる。カンは「肺移植を受け、病を乗り越えて舞台に戻ったユヨルさんが歌えば大きな感動になるだろうと依頼したところ、快く引き受けてくれた」と感謝を示した。
歌曲への情熱は特別で、自作曲を発表し全国公演を続けるなど、歌曲の美しさを広めるために尽力してきた。ラジオ番組を担当していた際には、毎日韓国歌曲を紹介するコーナーを設けたこともある。「歌曲では曲よりも歌詞、すなわち詩のほうが重要だ。詩が日常から遠ざかるにつれ、社会の言葉が粗くなり始めた。あまりに直接的で刺激的な言葉が氾濫している。若い世代が比喩や含蓄のある詩語を体験できていないからだ」と述べ、歌曲が日常に戻る時代を望んだ。「かつては学校の音楽の授業でも歌曲を学び、テレビでも歌曲が日常的に流れていた。歌曲が再び広く歌われれば、その中で美しい詩語によって言葉が浄化されると考えている」。
現在、カンは妻とともにイタリアのクルーズ旅行中だ。電話取材の最後に、前日にソレントを通過した際に思い浮かんだこととしてこう語った。「『帰れソレントへ』のように一曲が都市を象徴し、世界中の人を呼び寄せることがある。われわれの歌曲もいつかドイツやイタリアの歌曲のように世界へ広がることを願っている」。
一方、今年はミダンの三冊目の詩集『徐廷柱詩選』刊行70周年に当たり、東国大ミダン研究所とファンギ美術館が企画した『絵のある菊のそばで』(銀行ナム出版)も刊行された。『菊のそばで』を含むミダンの詩46編と画家キム・ファンギの絵43点が融合した詩画集である。