「生成型AIの力で実現した」作品がカンヌで評価される背景に何があったのか?

キム・ダニエル | 2026.04.02

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生成型AI技術が映像制作全般に浸透し、AI制作の映画を専門に審査・授賞する国際イベントも増えている。AI映画専門リスティングプラットフォームのメリエス(Melies)によれば、2026年時点で世界に75以上のAI映画祭・公募展が運営されている。この流れの中で、国内の現職大学教授がAI映像生成ツールのみで制作した短編映画がフランス・カンヌの国際授賞式の公式選定作品に名を連ねた。

カチョン大学メディアコミュニケーション学科のソ・ジョンホ教授が制作したAI短編映画『Neo Chungking Express 2034』が、AI Film Awards Cannes 2026の公式選定作品(Official Selection)として、3月26日に選定された。上映時間は7分30秒で、香港のウォン・カーウァイ(王家衛)監督の1994年作『重慶森林(チョンキン・エクスプレス)』の映像美学にオマージュを捧げている。2034年という近未来を舞台に、核戦争と文明崩壊というディストピアを描き、環境保護と反戦のメッセージを込めている。

制作には複数のAIプログラムが用いられた。Flow、Runway、Midjourneyで主要なシーンと映像を生成し、ElevenLabsとSunoで音声や音楽などのサウンドを実現した。その後、Adobe Premiere Proでシーンを編集し、After Effectsで視覚効果(VFX)を追加して完成度を高めた。実写撮影を行わず、AI映像生成技術のみで仕上げた点が特徴である。

AI Film Awards CannesはAIを基盤とする映画・広告の国際授賞式で、AI映画制作・配給会社のKM Universeが主催する。2024年のカンヌ国際映画祭期間中に創設され、今年で3回目を迎える。カンヌ、ヴェネツィア(Venezia)、ドバイ(Dubai)、マラケシュ(Marrakech)など世界の主要都市を巡回してイベントを開催し、視覚的創造性、ストーリーテリング、AI技術の活用度などを基準に作品を審査する。6つのメインカテゴリーの受賞者には、ガラス工芸のトロフィーであるCrystal Brain Awardが授与される。

ソ・ジョンホ教授は、AIは単なる道具ではなく映画言語自体を再定義していると述べ、我が校がAI中心の教育に方向転換している時点で今回の選定は生成型AI制作の分野でもカチョン大学の可能性を国際舞台で示した事例だと語った。今後も学生のAI教育にさらに力を入れていく考えを示した。

選定作品のカンヌ現地上映は来る5月21日、オテル・グレ・ダルビオン(Hotel Gray d'Albion)プロジェクションルームで行われる。同日夜にはマジェスティックホテルビーチ(Majestic Hotel Beach)でガラディナー兼授賞式が開かれ、この場で各部門の受賞結果が発表される。