【緊急】中東危機、我が国の安全が危うい!

キム・ダニエル | 2026.04.10

国民経済諮問会議・首席補佐官会議で中東情勢対応を協議

船員・船舶の安全帰還が最優先…外交部長が特使派遣を決定

原油追加確保、エネルギー供給先の多様化、再生可能エネルギーを改めて強調

戦争の衝撃は長期間続く可能性…緊張を一切緩めるな

引用:青瓦台通信社写真記者団
引用:青瓦台通信社写真記者団

米国とイランがホルムズ海峡の開放を条件に2週間の休戦で合意したが、合意からわずか1日後の8日(現地時間)にイスラエルが親イラン武装勢力ヒズボラに対する大規模空爆を実施し、中東情勢は再び先行き不透明になっている。こうした状況を受け、イ・ジェミョン大統領は9日、国民経済諮問会議と首席補佐官会議を相次いで招集し、中東情勢への対応策づくりを始めた。

大統領は、米・イランの「一時的休戦合意」によって中東戦争が新たな局面に入ったものの、楽観は禁物であり徹底した備えが必要だと述べた。とりわけホルムズ海峡で足止めされている自国の船舶26隻(船員173人)の安全な帰還を最優先課題に掲げ、総力を挙げて対応するよう指示した。

大統領は青瓦台で開かれた首席補佐官会議で、「最も緊急なのは現在ホルムズ海峡に足止めされている我が国の船員と船舶を安全に帰還させることだ」と強調し、保有する外交力とネットワークを総動員し、国際社会との緊密な連携の下で積極的に協議に臨むよう求めた。

大統領の指示に応じ、趙賢(チョ・ヒョン)外交部長は同日、サイイド・アッバス・アラクチ(セイエド・アッバス・アラキ)イラン外相と緊急通話を行い、中東情勢や韓・イランの二国間案件を協議するためにイランへ外相特使を派遣することを決定したと外務省が明らかにした。趙氏は、米・イランの前日の休戦を契機にホルムズ海峡内の我が国の船舶を含むすべての船舶の自由で迅速かつ安全な航行の再開が必要だと強調し、イラン国内の韓国人の安全確保にも配慮を求めた。

大統領はまた、原油や重要な原材料の追加確保にも全力を尽くすよう指示し、特にプラスチック、ビニール、医療用品など最近供給懸念が高まっている品目の安定管理に万全を期すよう求めた。

エネルギー供給先の多様化と再生可能エネルギー中心の社会への転換の必要性も改めて強調し、中東戦争がいつどのように終結しても戦前とは明らかに異なる世界が開くとして、供給先の多様化、再生可能エネルギーへの転換、産業構造の革新を加速し、超人工知能や次世代SMR(小型モジュール炉)、AIロボットなどの未来成長分野の育成にさらに力を入れるべきだと述べた。

その上で、米・イランが2週間の休戦で合意し中東情勢が新局面を迎えたとはいえ、結果を楽観視するのは時期尚早だと指摘。たとえ事態が一見順調に進んでも戦争の衝撃が相当期間続く恐れが高く、政府は緊張の糸を一切緩めず、考え得るあらゆるシナリオに対する準備を細部まで先手を打って進めるべきだと訴えた。

大統領は同日、就任後初めて主催した国民経済諮問会議でも、中東情勢がいつ整理されるかは不透明だと述べ、短期・中期・長期の各視点で万全を期し、国民がこれ以上苦しまないで希望ある未来を享受できるよう最善を尽くすべきだと強調した。

会議では、エネルギー供給危機に対応するための多様な提言が示された。

文在寅(ムン・ジェイン)政権で青瓦台経済首席秘書官を務めた朴原周(パク・ウォンジュ)国民経済諮問会議・成長経済分科長は「中東発の非常経済状況と危機克服戦略」を発表し、エネルギー供給の脆弱性克服策として原子力発電の活用を提案。整備スケジュールの調整で今冬は原発を最大限稼働させ、設計寿命を迎えた原発についても一時的に運転を継続する根拠を整備すべきだと主張した。

また、電気料金の合理的な見直しの必要性を指摘し、一時的な公共交通の無料化も検討に値すると提案した。政府が燃料価格の急騰に対応して導入した最高価格制については、市場の安定化に初期段階で決定的に寄与したと評価しつつも、危機が長期化する見通しを踏まえ段階的な撤回を検討すべきだとの意見が出た。

さらに、ホルムズ海峡を迂回してインドネシア、マレーシア、ベトナム、オーストラリアなどから原油を確保する案も検討すべきだという意見が示された。

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