
メルツはこの日、ベルリンを訪れていたチェコのアンドレイ・バビシュ首相との記者会見で、2011年の脱原発決定をそう評した。
「その決定は取り返しがつかない。現実がそうだ」と語った。
ドイツはかつて原発を37基運転し、最大で使用電力の3分の1を原発に依存していた。
だが2011年の福島原発事故を受けて脱原発を宣言し、最後の3基は2023年4月に稼働を停止した。
ウルズラ・フォンデアライエン欧州委員長は同日、パリで開かれた民間原子力サミットで、欧州が原子力を軽視したのは「戦略的ミス」だと指摘した。
これについてメルツは「個人的にはフォンデアライエン委員長と同意見だ」と述べた。ただし、前連邦政府が脱原発を決めたため、ドイツでそれを変えることはできないだろうとも語った。
メルツは現実的に原発への回帰は不可能だと判断している。すでに解体作業に入った原発を再稼働させるには、新設と同規模の復旧工事が必要だからだ。
代わりにドイツは風力や太陽光など再生可能エネルギーの割合を大きく増やした。しかし再生可能エネルギーの発電量は天候に左右されやすく、最近ではガス発電所の新設が進められている。