大阪を二、三回訪れた人なら、一度は「今回は少し違う場所へ行ってみよう」と考えるはずだ。その答えは意外と近くにある。
大阪から電車でちょうど30分の場所にあるのが神戸だ。名前には見覚えがあっても、実際にどこへ行けばいいか分からないという人は多い。しかし、神戸には思った以上に多彩な見どころが揃っている。港町ならではの異国情緒、日本屈指の温泉、世界的に名高い神戸牛、そして六甲山からの夜景まで。大阪や京都とはまるで違う趣の街だ。
直行便の増加や口コミで評判が広がりつつある今こそ、神戸を訪れるのに絶好のタイミングだ。ここでは神戸のおすすめスポットを4カ所選んで紹介する。
北野異人館
神戸は日本で最も早く外国に門戸を開いた港町の一つで、その歴史の痕跡が最も色濃く残るのが北野異人館地区だ。
19世紀末から20世紀初頭にかけて建てられた外国人居留地で、英国風、米国風、独国風など各国の建築様式が一帯に混在する。日本の街並みからふとヨーロッパの住宅街に入り込んだような不思議な感覚を味わえる場所だ。
山側に向かって緩やかに傾く路地を上りながら、異なる様式の異人館を見て回るのが基本コースだ。歩くだけで楽しく、写真スポットも多い。路地にはカフェや雑貨店が点在し、半日を過ごしても満足できる。初めて神戸を訪れるなら、午前中にここから始めるのが定番だ。
有馬温泉
神戸の見どころとして有馬温泉を外すわけにはいかない。日本三大温泉の一つに数えられるこの温泉街は、神戸市内からバスで40分という近さにあり、近場にこれほどの温泉があることが信じられないほどだ。
有馬温泉の最大の特徴は二色の温泉だ。鉄分を含み赤みを帯びる金泉と、ラジウム成分を含む無色透明の銀泉に分かれており、両方を交互に楽しむのが定石だ。
日帰りでも十分満足できるが、旅館に一泊して懐石料理を添えれば、完璧な一日になる。温泉街の路地を散策するのも趣があるので、湯上がりにゆっくり歩くのを薦める。
神戸港メリケンパーク
神戸旅行で夜景を外すことはできない。メリケンパークは神戸港のすぐ前に広がる公園で、神戸ポートタワーと神戸海洋博物館が並ぶ、神戸夜景の定番スポットだ。赤い鉄塔のポートタワーと港の灯りが織りなす景観は、写真で見るより実物のほうが印象的だ。
日没時からゆっくりと場所を確保し、暗くなっていく空とともに一つずつ灯る光を眺める時間こそ、メリケンパークの真価である。公園周辺にはレストランやカフェが並び、夜景を見ながら神戸牛や新鮮な海産物を楽しむ夕食に最適だ。
徒歩圏内にハーバーランドのショッピングモールもあり、夕方の散策コースに組み合わせるのも良い。
六甲山
神戸の見どころの中で最も劇的な景色を提供するのは、間違いなく六甲山だ。ケーブルカーやロープウェイで登れば、神戸市街全体と大阪湾を一望できる展望台に出る。晴れた日には大阪まで見渡せるほど視界が開ける。
六甲山は季節ごとに異なる表情を見せる。春は高山植物園の花々が満開になり、夏は市街地より涼しく避暑地として人気を集め、冬は神戸の夜景に雪をまとった山の風景が加わり別世界の雰囲気になる。頂上には英国式庭園や牧場体験施設もあり、家族で半日を充実して過ごせる。夜景の時間に合わせて登り、下るコースを薦める。
神戸は混雑しない。大阪のように足の踏み場もないほど混み合うことはなく、京都のように名所ごとに並ぶことも滅多にない。その余裕の中で自分のペースで街を巡れる点が、神戸をより特別にしている。次の日本旅行には神戸で一日を過ごす時間を組み込んでみてほしい。思いのほか長く記憶に残る街になるだろう。
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